Last-modified: 2005-12-04 (日) 17:16:35 (6718d)

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考え事のかけら †

• 世渡り上手
  間違いなく、俺は世を渡り上手とは言えない人種であろう。
  学校をどうにか奨学金で通い、その奨学金を食いつぶして5年通った大学は、卒論を放棄して辞めている。
  豊かさも楽しさも寂しさもたくさん含んだ、俺にとってそれは有意義でかけがえのない5年ではあったが。
  世の評価に照らすなら「もったいない」と言われるところだ。
  そこに見えるように、いわゆるステータスをキープするためにする努力がまったくできない俺なので、当然その後に就いた職も飽きちゃ変え飽きちゃ変えの繰り返しである。
  拙いながらもところどころ備わっているらしい小器用さを、辛うじて切り回して暮らしをつないでいるわけだが。

  ギリギリつけれる値段でまずはと再び始めて。次に俺の値をつり上げるには、またフィールドを変えるしかないと考えていた。
  しかし存外にも、ベタ付かず爽やかでイキの良い関係に恵まれて。
  こんな俺なんぞで楽しんで時間を重ねてくれてて、その上アツイ心意気で物事に取り組んでくれてる様を見ているのはなかなかに心地いいもので。
  久々に、この関係になら俺の時間をくれてやってもいいと思えている。

  このフィールドに居ながら、一人心を泳がす時間も保ってつないでいくならば。
  一つ渡ってみるべき橋がひょっこり顔を出している。
  すでに足は掛かってる。
  上手に渡れるかな。